中学校卒業式 3月14日(土)

 暖かな春の日差しの中、武道館で中学校の卒業式が行われました。
 校長式辞では「皆さんのクラスを見ていて、ある言葉を思い出しました。「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格はない。」この言葉を初めて聞いたとき、「自分もこのような人になりたい」と強く思いました。
 みなさんは、男子のたくましさと強さで支えられ、女子の優しさと温かさで包まれたクラスでした。全員で、この言葉を表現しているように私には見えました。」とお話しされました。
 卒業生の活躍をこれからも応援しています。


校長式辞
 三年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
また、保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。八名の生徒は、お互いに支え合い、協力し合って、日々伸び伸びと学んでまいりました。これはひとえに、本学院に対しましての保護者の皆様の信頼とご協力のおかげでございます。本日の卒業式にあたり、心からお祝いを申し上げますとともに、感謝とお礼を申し上げます。
 さて、卒業生の皆さん、暖かい春の日差しの中で、皆さんは九年間の義務教育課程を終えられました。今皆さんは、中学校生活を終えた充実感と、新たな高校生活への希望に溢れていることでしょう。
 入学したての頃は、まだあどけなさの中にも、中学生になったという自信と少しの不安が混じった姿でした。しかし、今日の皆さんは、一人ひとりが大きく成長し、また、クラスとしての成長も見られ、立派な姿として私には映っています。三年前の入学式の時、新入生代表が「神様の望まれる背丈まで成長することを誓います。」と宣誓した言葉のとおり、皆さんがどんどん成長していく姿を見られたことは、私たち教職員にとっても本当に嬉しいことでした。
 この三年間、皆さんは、家族の大きな愛に包まれて成長してきました。背もどんどん高くなり、顔つきが大人びてくると同時に反抗期も迎え、家族や周りの人たちと衝突しながら、自分自身との葛藤も乗り越えて、今日の素晴らしい姿になったのでしょう。大人になっていくこと、成長していくことは、一人ではできません。友達や先生方とのかかわり、地域の方々の温かい眼差し、そして何より家族の大きな支えによって、少しずつ大人になってきたことを、謙虚に認め感謝することによって、はじめて成長するのだと思います。この謙虚さと感謝の心を忘れない人であり続けてください。そして、義務教育を終えたけじめとして、今日ご家族に心から感謝の言葉を伝えてください。
 皆さんにとって、サイパンへの修学旅行は、三年間の中学校生活の中で、最も大きな印象として残っていることでしょう。語学研修・ホームステイなどの体験をとおして、様々な違いに戸惑いながらも、お互いが持っている良いものを知り、認め合うことから国際理解が生まれるということを、若い時期に経験できたことは素晴らしいことです。サイパン滞在中、皆さんが気持ちよく過ごせるよう、それぞれのホストファミリーがどれだけ温かい心遣いをしてくださったか、サイパンのシスターたちがどれだけ長い時間をかけて準備をしてくださったか、また、突然のハプニングで帰国が延期された時、深夜まで校長室で待機された中学校の先生方の心労など、それらのことを理解することもとても大切なことです。ただ楽しかった、おもしろかった、海が美しかっただけではなく、これからは、このような素晴らしい体験を自分の周りの人にもしてあげられるような、そんな心遣いができる人になって欲しいと願っています。
 皆さんが大人になる時は、もっと国際化が進み、海外との交流がさらに盛んになっていることでしょう。その時に求められるのは、正しい異文化理解と人々との温かいかかわりです。サイパンでの体験は、きっと大きな力となって皆さんの自信につながると信じています。
 私は、皆さんのクラスを見ていて、ある言葉を思い出しました。「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格はない。」これは、レイモンド・チャンドラーの小説に出てくる私立探偵、フィリップ・マーロウの言葉で、私が最も好きな言葉でもあります。この言葉を初めて聞いたとき、「自分もこのような人になりたい」と強く思いました。これから、皆さんの人生には様々な試練が待ち受けているはずです。毅然と、そして幸せに生きていくためには、強さと優しさの両方が必要なのです。
 皆さんのクラスは、六人の男子のたくましさと強さで支えられ、二人の女子の優しさと温かさで包まれたクラスでした。八人全員で、この言葉を表現しているように私には見えました。しかし、明日からはそれぞれの目標に向かって、この萩光塩学院を飛び立っていきます。これからは、一人ひとりが強さと優しさを兼ね備え、「自分の周りに喜びと光をまく」ことができる人をめざして、大いに羽ばたいていってください。
 終わりに、皆さんが入学した時の校長シスター佐藤も、今日の卒業を喜んでいらっしゃることと思います。三人の光塩幼稚園の卒園生、皆さんの小さい頃の話をされたこともありました。中学校から初めて光塩に入られた五人の皆さん、皆さんのことも心に留められ、よく様子を聞いてこられました。きっと今日も天国でにっこりとほほ笑みながら、皆さんの門出を祝福していることでしょう。
 卒業される皆さん、光塩の生徒として学んできた「地の塩・世の光」の建学の精神は、皆さんがどこに行っても、どんな時でも、努力し続けるだけの力と勇気を与えてくれるものです。これからの皆さんの新たな出会いと萩光塩学院の卒業生として立派に活躍されることを祈念し、お祝いの言葉といたします。


平成二七年三月十四日
萩光塩学院中学校
  校長  中村 柔道