使命 3月4日(金)

 月曜日に行われた高等学校の卒業式は、厳粛な雰囲気と参加者全員の温かい思いが込められた中で行われました。卒業生を無事に送り出すことができたのは、生徒の皆さんや先生方の思いと協力があったからだと思います。本当にありがとうございました。
 そして、中3の皆さんにとっては、今日で卒業試験が終わり、12日が卒業式です。残りのわずかな時間の中で、中学校3年間を振り返りながら、高校生活に向けて自分を見つめなおす時間としてください。
 今月の学院のテーマは『使命』です。今日は使命にかかわる2つの話をしたいと思います。
ひとつ目は、先月のテーマ『愛』と今月のテーマ『使命』についてです。『愛』と『使命』には密接なつながりがあります。皆さんもよく知っているマザー・テレサは、以前話したコルベ神父様と同じで、愛に生きた人でした。インドを中心に、誰からも手を差しのべられないで苦しんでいる人々を愛し、寄り添う生き方を自分の使命と考えました。そして、一生を世界中の恵まれない人々のために捧げました。自分の生き方・使命は、今自分が置かれている場で、誠実に生きること、全力を尽くすことによって見えてくるものだと思います。そして自分の生き方が見えてきたら、素直にその道に進んでいくことが「使命を果たす」ということになるのでしょう。マザー・テレサは、この2つの生き方を実践された代表的な人物だったと思います。
 ふたつ目は経営の神様と言われた松下電器、現在のパナソニックの創業者、松下幸之助さんの言葉です。松下さんは『なにごとも、使命感がないとあかんな』という言葉を残しています。この言葉は松下さんが会社を興して間もない頃、ある宗教の本山に案内された時に、自分の会社の社員とそこで働く人たちの違いに気づき、この違いは何から生まれてくるのか悩み抜いた末に悟り、発した言葉だと言われています。松下さんが案内された場所では、皆がキビキビと動き、礼儀も正しく、活き活きとしていたそうです。しかし自分の会社はそうでもない。給与をもらい働くという意味では、松下さんの会社の方がもっと隆々としていていいはずなのに…。その違いを考え続けたときにハッと気づいたことが「自分たちには使命感がない」ということでした。それ以降、松下さんは「この世の中から貧困をなくすこと」が自分たち商売をする者の使命と考え、社員を教え導いたそうです。松下幸之助さんの成功は、自分の使命感を悟り、確立し、経営したことであると言われるようになりました。
私たちも今自分の置かれている場で、これからの自分の生き方を考えるとともに、少しでも早く自分の使命に気づくことができたら、日々の学校生活が力強く送れるようになると思います。
 あと2週間で今年度が終わります。次のステップに向けて準備すると同時に、今やっておかなければならないことから逃げることなく、この一年間の出来事に感謝を込めて過ごしていきましょう。