朝礼のことば 5月12日

 新緑の美しい季節になりました。城下町(堀内)の白壁に黄色い夏ミカンが色鮮やかに映っています。私たちの住んでいる萩は、美しい山と海に囲まれた自然豊かな町です。日々の学習や部活動などで疲れを感じたとき、自分が毎日通っている景色に目を留めてみてください。きっと皆さんの心をホッとさせ、元気を与えてくれると思います。
 さて、皆さんは今年のゴールデンウィークをどのように過ごしたでしょうか?ゆっくり休んで、新年度の緊張感からくる疲れをとった人、部活づけの毎日だった人、はぎキッズパークや外国客船歓迎セレモニー、乙女峠祭りのボランティアに参加した人など、それぞれ充実した休みを過ごしたのではないでしょうか。来週からは中間試験が始まります。一回のテストが自分の将来に大きく影響してきます。しっかり気持ちを切り替えて、集中して学習に取り組んでいきましょう。
 ところで、5月はカトリック教会では聖母マリアを讃える月になっています。ヨーロッパでは、春の訪れを喜ぶお祭りとして、いたるところでマリア祭が行われています。津和野では5月3日に乙女峠祭りが行われ、今年も光塩から数名の生徒が参加しました。全国から約2000人の人たちが集まり、津和野カトリック教会から2キロ離れた乙女峠を目指して、聖母マリア像を中心に巡礼の行列が続きます。今年は「浦上四番崩れ」から150年の節目の年になります。正午より行われた野外ミサでは、殉教者に祈りと聖歌が捧げられ、その響きは、参加した人々にも清らかな感銘を与えていました。乙女峠祭りは、キリスト教迫害などの日本史とも関係があり、さらに城下町を散策したり、SLを見たりと津和野観光もできるので、カトリックの信者でなくても参加する価値のあるものだと思います。来年も多くの皆さんに参加して欲しいと思いました。
 さて、今月の学院の目標は「かかわり」です。
 かかわりについて、最初に私がサイパンの修学旅行で見たある生徒の話をしたいと思います。その生徒は、サイパンですぐに現地の子どもや大人たちと仲良くなりました。私はその様子を見てとても感心しました。それは英語が話せて、お互いを理解し合っていると思ったからです。しかし、びっくりです。なんと彼は相手が話す英語をほとんど理解していませんでした。英語を理解していないのにどうしてすぐに仲良くなれるのか?私は不思議でたまりませんでしたが、実は、彼は人より優れたコミュニケーション能力を持っていることに気づきました。彼はどこででも、誰にでも、失敗を恐れず積極的に話しかけ、言葉が通じなくてもジェスチャーや表情、その時の雰囲気だけで理解し合っていました。英語が話せないのにここまで人とかかわることができるのは、本当にすごいことだと改めて感心させられました。
 人とのかかわりは本当に難しいことです。良かれと思ってしたことが、相手にとって嫌なことだったり、余計なお世話だったりします。しかし、私たちが社会で生きていく中で、人とかかわらずに生きていくことはできません。だから、ここで大切なことは、自分本位に行動するのではなく、人の気持ちを考えて行動し、かかわることです。人とのかかわりは、自分が傷ついたり、相手を傷つけたりすることもあります。でも、かかわることから逃げていては、いつまでもお互いを理解し合うことはできません。憶測や思い込みではなく、勇気をもってコミュ二ケーションをとることによって、友達や家族そしてクラスでの良い人間関係ができるのだと思います。
 今月は、かかわりと自分を見つめることの両方を大切にする月にしていきましょう。