朝礼のことば 「タイムマシン」 6月16日(金)

 みなさんは未来に行きたいと思ったことはありませんか。
 未来の世界には、猫型ロボットがいて、空飛ぶ車があって、楽しいことであふれているイメージがあります。私は高校生の時に、未来に興味を持ち、未来に行けるタイムマシンを作りたいと考えていました。そんな時、物理の先生から一冊の本を勧められました。その本によるとタイムトラベルをするのには、2つ方法があります。
 1つは光に近い速さで動くことですが、私は足が遅いし、早い乗り物に乗るのも怖いので、この方法はすぐに諦めました。もう1の方法は、重たいものの近くにいることです。最近では宇宙飛行士だけでなく、一般人も宇宙旅行に行けるようになったので、宇宙へ行って地球より重たい星の周りに何日か滞在してから、地球に戻れば、何百年後の「未来」になっている可能性があります。なんだか昔話の浦島太郎みたいで、わたしはとてもワクワクしました。
 本を読み終わっても、どうしてこの2つの方法で未来に行けるのか、どれくらい重たい星に行けば未来に行けるのか、難しくて分からないことが増える一方でした。大学で勉強して、タイムマシンの研究をしてみたいと思い、宇宙の勉強ができる大学、学部、そして研究室に進学しました。夜中まで「タイムマシン」について研究していたときもありました。同じ研究室では「どこでもドア」や「ブラックホール」「ホワイトホール」などの研究をしていた先輩や同期もいて、私にとっての大学・研究室は夢が詰まった場所でした。
 タイムトラベルをしてみたい、タイムマシンを作りたいという、一見ふざけた理由で大学に行き、4年間勉強・研究を続けました。就職の際にタイムマシンの研究は役に立つことはなかったが、私は夢を追って充実した大学生活を送ることができたので、とても満足しているし、後悔はしていません。
 今進学を考えているみなさん、進路を見据えての大学選びもとても素晴らしいことですが、就きたい職業がまだ決まっていないのであれば、「やってみたい」という気持ちを大切に、自分が面白い、楽しいと思うことを大学でやってみるのはどうでしょう。