朝礼のことば 10月20日(金)

 ちょうど一年前、私のもとに悲しい知らせが届きました。

 私が教員になって初めて担当した生徒が病気で亡くなったということでした。彼女は生まれつき障害があり、筋ジストロフィーという年齢を重ねるごとに筋力が低下していく病気で28歳という若さでこの世を去りました。

 以前私は特別支援学校に勤めており、知的障害や病弱、肢体不自由などといった障害がある児童生徒と関わっていました。彼女はそこの生徒で中学2年のときに出会いました。大学を卒業し、何もわからない状態で特別支援の教員になり、始めは戸惑うことばかりでした。

 先週、久保先生の闘病女子部の話を聞き、何らかの困難がやってきても、あなた流を目指して生活し、今できることを一生懸命チャレンジしてほしいというメッセージを頂いたと思います。

 今日は、障害のある方との関わりについて考えてもらえたらと思います。

 みなさん、障害のある方と関わりをもったことがありますか?

 障害があると聞いてどのようなイメージをしたでしょうか?

 かわいそう、不幸だという哀れに思うことや怖い、何をされるかわからない、危険、迷惑といったことを思ったのではないでしょうか?

 例えば突然大きな声で叫んだり、急に走り回ったりする姿を見ると怖いと感じるのは自然なことだと思います。私も特別支援学校に勤めるまでは、障害のある方とほとんど関わりがなく、障害に対しての知識や情報がないことで偏った見方や先入観をもっていました。

 特別支援学校に通う児童生徒のなかには、自分の思いを言葉で伝えることや自分の気持ちをうまくコントロールすることができず、悩み、苦しみ、それが嫌な感情やよくない行動に結びついてしまうことがあります。しかしそのような行動は、彼らにとっては必死な訴えなのです。関わりがなければそのような行動が訴えであることも知ることができず、いまも障害に対して偏った見方や先入観をもっていたかもしれません。関わりを通して、相手のことを知ること、相手を受け入れる大切さ、ともに生きることを学ばなければいけないことに気づくことができました。

 彼らは私たちと同じように一生懸命に毎日を生きており、感情をもっているし、希望をもっています。そんな姿に私はいつも元気をもらい、笑顔に支えられていました。

 みなさんの日ごろの学校生活で友だちや先生など、自分のまわりの人との関わりを大切にしていますか?もし、うまく関わりをもてない人がいるのであれば、まずはその人のよさを見つけ、そこから関わりを深めてみてはどうでしょうか?そして機会があれば、障害のある方と関わりをもち、自分の視野を広げてほしいと思います。

 彼女が亡くなる2か月前、初めて本校の体育祭を観に来てくれました。昔のように話をすることはできなかったですが、すてきな笑顔をたくさん見せてくれました。その笑顔を忘れず糧とし、これからもみなさん生徒のためにがんばっていこうと思います。