12/20(金) 終業式

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 今日で2学期が終わります。そして今年も残りわずかとなりました。皆さんにとってはどんな2学期で、どんな1年だったでしょうか。皆さん一人ひとりが今学期、この一年、自分の良かったこと、悪かったことを思い出し、各自でしっかり振り返って次の新しい年につなげて欲しいと思います。

 今日は、最近私が読んだ本を紹介したいと思います。高2が修学旅行で行ったグアムの幼稚園へのお土産のため、また先週行った益田天使幼稚園へのクリスマスプレゼントのために絵本を探している時に偶然ネットで見つけたものです。もちろん単行本も出版されています。アメリカの人気キャスター、グレン・ベックという人が書いた『クリスマス・セーター』という本です。タイトルからしてこの季節にピッタリで、今の皆さんにぜひ紹介したい本だと思いました。ストーリーを簡単に紹介します。

 主人公は、エディという12歳の少年で、父親はパンとケーキ屋を経営していましたが、病気で亡くなってしまいます。母親はいくつも仕事を掛け持ちしますが生活はとても苦しい状況でした。エディはいろいろ我慢を強いられます。いっぱい我慢したけれど、その年のクリスマスには以前から欲しかった赤い自転車がどうしても欲しかったのです。そのためにエディは、ごみ出しをしたり皿洗いをしたりと自転車を買ってもらうためにあらゆる努力をしました。しかしお母さんがくれたプレゼントは手編みのセーターでした。家が貧しいということは分かっているのですが、今年こそは自転車がもらえると思っていたエディはすごく落ち込みました。その日、エディとお母さんは車で片道1時間半かかるお祖父ちゃんの家にクリスマスのあいさつに行きました。でも、お祖父ちゃんの家に行ってもエディの心は晴れず、お母さんの編んでくれたセーターを粗末に扱います。床に放り投げられていたセーターを見てお母さんはとても悲しい思いをしました。その日はお祖父ちゃんの家に泊まる予定でしたが、おもしろくないエディは家に帰ると言い出します。お母さんは疲れているから泊まろうと何度も言うのですが、エディは聞きません。お母さんは仕方なく帰ることにし、車の中でエディに次のように言います。「お母さんは仕事を4つも掛け持ちしている。この2年間ろくに眠っていない。辛いのはお母さんも同じ。辛い辛いと不満ばかり言うこともできるが、自力で何とかしようと前向きに頑張ることもできる。幸せになるか、みじめな生き方をするか、それは自分で選ぶものだ」と。しかしエディは心を開かず、眠ってしまいます。そしてお母さんも...。気がつくとエディは病院のベッドの上でした。お母さんは居眠り運転で亡くなってしまいました。エディは最愛の母を亡くしてはじめて、自分が失ったものの大きさに気づきます。自転車などいらなかった。手編みのセーターをプレゼントしてくれたお母さんがいるだけで幸せだった...と。

 この話はまだ続きがあり、最後には奇跡がおきて、しっかりとクリスマスらしい良いお話しになります。読んでみたいと思う人もいるかもしれないので、これ以上の紹介はしないでおきます。最近、物事が上手くいかないと悩んでいる人、温かさに触れたい人にお薦めの本です。

 この本が伝えるメッセージはいくつかありますが、そのうちのいくつか紹介しておきます。一つめは、お母さんの言った言葉にあります。人は不平不満だらけのみじめな生き方を選ぶこともできるし、不満を言わず自力で何とかしようとすることもできます。『幸せになるか、みじめな生き方をするか、それは自分で選ぶもの』だということです。

 二つ目は、大切なものを失うことになった原因は、エディがお母さんの気持ちを分かろうとしなかったことにありました。お母さんの気持ちを理解していればセーターを粗末に扱わず、心のこもった手編みのセーターで十分嬉しかったはずです。また、疲れているお母さんのことを思えば、「帰る」などとわがままは言わなかっただろうし、お母さんを亡くすという取り返しのつかないことにもならなかったはずです。エディがどんなに自転車を欲しがっているか分かっていても買ってやることが出来なかったお母さんの辛い気持ちを、お母さんの立場に立って理解すること。2つめは「人の思いを理解できる人になって欲しい」というメッセージです。

 三つめは、「本当に大切なものは皆さんのすぐそばにある」ということです。

この3つがこの本の作者が、特に伝えたかった大切なメッセージではないでしょうか。2学期の終わりをむかえるにあたって、そして昨日のクリスマス祝いの中で、本当のクリスマスの意味を知った皆さんには、「今学期どれだけ人の思いを理解するよう努めたか」もう一度振り返ってみて欲しいと思います。

 日々の生活に不満ばかりを持つのではなく、今の自分がいかに恵まれ、守られ、幸せでいるかということに一日も早く気づいてください。そうすればきっと毎日が楽しく、クラスの仲間も大切に思えるはずです。

 皆さんが、新しい年2020年をそんな気持ちで迎えてくれることを願っています。